SSの書き方。

 最近流行ってるみたいなので、遅まきながら便乗してみることにします。
 長くなるやも知れないので、興味ない方は読み飛ばして頂いても構いませんデス。
 

 たぶん、基本的な流れは他の方とあまり変わらないような気がします。基本は、
 
   「動機→プロット作成→下書き→推敲→完成」
 
 簡潔に言えばこれでしょう。下書き→推敲、は何度となく繰り返しますが。清書までしたものをまた推敲して、さらに書き足したり書き直したりもしますが、基本の流れはこんな感じで。
 ……って書くだけで終わると本当に話が終わるので、具体例を挙げてもう少し詳しく書くことにします。具体例は―――前回こんぺ投稿本番作品の「幸せなら手をつなごう」で。
 

1.動機
 この場合の動機はこんぺへの参加……ではなくて、どうしてこの題材を選んだのか、という動機ですが。この作品の場合は、前夜祭での失敗を踏まえて、なるべく自身のスタイルを前面に出せる題材を選びました。
 他、動機は基本的に「萌え」とか「愛」とか、作品やキャラクタに対する思い入れに左右されることが多いようです。当たり前のことかもしれませんが。こと二次創作の場合、私にとっては、作品やキャラクタへの愛が一番大事です。でないと、次のステップへ進むあたりでいきなり挫折しかねないですので。
 
2.妄想
 題材が決まれば、次にいろいろ妄想。この作業は、シャワー浴びたり運転したり仕事したり、何かしている最中に行われることが多いです。問題なのは、妄想した先から内容を忘れていくことですが。いわばネタ出しの一歩手前、もしくは一歩目。この作品の場合では、実際に手を繋いで歩く真琴と美汐の様子をひたすら脳内妄想。文章にするか否かは取り敢えず置いておいて、ひたすらイメージを膨らませます。
 ちなみに、次から次へと脳内で溢れ出る妄想、それは基本的に垂れ流しです。自分の中で妄想するというのは、ネタ出しの一歩目だったりもしますが、それ以上に、SS執筆へ向けてモチベーションを高めるための興奮剤のようなものだったりもします。
 余談ですが、1と2が逆の場合も多いです。逆と言うか、妄想そのものが動機になると言うか。ふと仕事中などに妄想に耽って、その内容がSSになることも少なくないです。
 
3.ネタ出し、メモ作成
 一番長い時間を掛ける作業がコレ。頭に引っ掛かった妄想をメモとして残したり、ゲームを再プレイして気になった台詞やシーンを書き留めたりします。この時、ストーリーの構成や展開などはまだ考えていません。ただひたすら、ネタを切り出したりメモを作ったり。メモは、台詞だけの場合も多いですし、状況描写だけの場合も少なくありません。とにかく、思いついたり見たり聞いたり読んだりしたものをひたすらメモります。
 この作品の場合は、真琴と美汐、名雪と美汐、この組合せの会話文をひたすら書いていました。ひたすら。使うかどうかは分かりませんし、いつも半分以上は使わないで終わるのですが、気にせずどんどん書きます。
 ちなみに、この次の作業までは基本的に手書きです。メモ帳にペンで書いてます。私は昔からアナログな物書きなので、下書き以前は手書きでないと書けない困った人間なのです。この辺、他のSS書きさんとは違うかも知れません。確証はありませんが。
 
4.プロット作成
 ここまで来てようやくプロット作成。構成とか展開などの大まかな粗筋を、図を交えつつメモ帳に展開。3.の段階で頭の中で構成が何となく出来上がってる場合も多いのですが、敢えて図式化します。ここで図式化しておかないと、書いてる途中に自分でワケが分からなくなってしまうこともしばしば。この作品みたいに展開が単純な作品なら、さほど苦労はしないのですけれど。間に名雪一人称を挟んで、現在→過去→未来、な時間的流れ。それだけは間違えないように、プロットを作りました。
 どうでも良いですが、私はどうも「現在→過去→現在(未来)」な展開の話ばかり書いているような気がします。得意、というかもはやそれしか書けないような感じ。
 
5.下書き
 実際に書いてみる。この作品の場合は前から正直に書いていきましたが、最初と最後を書いてから真ん中部分を書いたりとか、最後から書き始めたりとか、バラバラのシーンをいくつも書いてから繋ぎ合わせたりとか、その時によって書き方は違いますね。基本的には、私は頭から順に書いていくタイプですが。シーン繋ぎ合わせも結構やってるかも知れません。ケースバイケース。
 
6.推敲
 手直し。この段階ではまず確実に頭悪いミスを何箇所も犯しているので、最初から読み直しつつミスを潰していきます。書き終えた直後に一度、しばらく時間を置いてもう一度、読み直して推敲。ちなみにこの作品の場合は一度目の推敲の後にアップしていますがダメな見本です。時間を置いて読み直さないと、絶対に変なミスをしているもので。
 同人誌にゲスト参加する時などは、実際に紙に出力して読み返したりもします。赤入れまですると推敲の精度がかなり上がりますが、これは時間があれば。サイトupするSSの場合はup後も何度か読み返したりするので、その都度推敲してみたりもします。基本的に推敲は、時間が許す限り行うべき作業だとは思いますよ。
 
7.アップロード
 適当に妥協してアップロード。前述のように、サイトup作品なら後からでも手を加えられるので、見つけ次第潰していく流れでも構わない、のかも知れません。同人誌にしたりコンペに出展したりするような作品なら、その限りではありませんが。

 
 こんな感じです。結局、人によって違うのは妄想とかネタ出しとかプロット作成とかだけなんじゃないかなぁ、と思います。私の場合は、メモを手書きで積み重ねて話を作るような感じですね。
 ちなみに。タイトルは私が一番悩むところで、妄想〜プロットの段階でタイトルまでカチッと嵌る時もある(この作品やまこみしSPのアレなどが好例)のですが、大体は最後の最後まで思いつかなくていつも悩んでます。苦し紛れに付けたタイトルも多くて、タイトル付けるのが上手い人は本当に羨ましいなぁといつも思うんですよねー。このあたり、今後の課題にしたいところです。
 以上、SSの書き方考察でした。参考にはならないかとは思いますが、一応。