PS2『うたわれるもの 散りゆく者への子守唄』

うたわれるもの 散りゆく者への子守唄(通常版)

うたわれるもの 散りゆく者への子守唄(通常版)

 そんなわけでクリアしました、と言うかもう2周目の中盤です、と言うか(笑)。
 
 以下、感想。

 SLGパートは全体的に難易度が低く温めでしたが、お話を楽しむ分にはこのぐらいで丁度良いのかもしれません。あんまり難し過ぎてもストーリーに没入し辛いですしね。
 ADVパートは文句の付けようがありません。アニメでは感じた、終盤の『腑に落ちないところもある、っていうか終盤は若干展開が早すぎてついていけなかったり』した部分が、ゲームでは丁寧に描かれているのも好印象。そして、やっぱり沢城みゆきは卑怯だと思ったよw アルルゥのあの台詞は、絶対に泣いちゃいますもの。まぁその前からもう涙ボロボロでしたけどね。
 いろいろな方が仰っていますが、この作品の最大の魅力は、緩急の付け方の巧さだと思います。ほのぼのした平和な話から、急転直下、暗くて重い戦争の話へと落ちていく緊張感。重苦しい話が続く中で、一服の清涼剤のように挟まれる明るい挿話。それら全てが、しっかりと作り込まれた根幹のストーリーと独特の世界観に支えられていることが、最大の魅力だと思います。
 キャラクター的には、好きなのはトウカとカルラですね。戦闘でも強かったこの2人ですが(特にうちのカルラは、相手との相性によっては、必殺連撃で2000以上のダメージを叩き出せるような子でした)、キャラクターとしても好きすぎて困る。トウカの生真面目さや凛々しさ、それでいて妙にうっかりなところとか、もう大好きです。カルラは、その生き方が好きですね。ハクオロとの関係が好き。その強さと、たまに見せる弱いところが好き。姉上様と呼びたい。
 あと、やっぱり主人公のハクオロが魅力的でしたよね。それに、それ以外のキャラクターも魅力的でした。こちら側から敵側に至るまで、幼女からオッサンまで、魅力的に描かれていました。だからこそ、シナリオに深く引き込まれたのでしょう。
 ところで、戦闘ではカルラ・トウカの他に強かったのは、ベナウィ・オボロ・ドリグラですね。クロウはちゃんと育てていなかったので微妙ですが、育てればそこそこ強くはなったのかも。アルルゥとハクオロは壁役。ウルトとカミュは……術法って弱くね?
 音楽に関してはちょっと……一部に関しては不満すらあるのですが、でも要所要所に挟まれる印象的な曲は、破壊力抜群でした。それからOPとEDのテーマ曲は秀逸。特にOPの『旅路』がお気に入りです。そういえば、アニメのOPも好きですね。Suaraの歌声には、ちょっと惚れてしまいそうです。柚姐さんの歌う挿入歌も、結構良かった。

 そんなわけで、かなりの名作だったと思います。プレイして良かったです。今は取り逃したアイテム回収のために2周目をプレイ中ですが、このゲームに飽きるまでは、まだまだ時間が掛かりそうです。