夏の甲子園観戦記#16

 まずは、両チームにありがとう&お疲れさまを。そして、優勝した駒大苫小牧には心からの祝福を。決勝戦は、最終戦に相応しい、素晴らしい試合になりました。両チームとも打撃のチームなだけに打撃戦が予想されましたが、さりとてここまで壮絶な試合になるとは一体誰が予想しえたでしょうか。最後は駒大苫小牧の打線が打ち勝ちましたが、春優勝の済美高校も素晴らしい得点力と粘りを存分に発揮。まさに今大会を象徴するような、好ゲームでした。
 そして駒大苫小牧は、真紅の大優勝旗を、初めて北の大地へともたらしました。東北人としては少し複雑ですが、ともあれ、優勝旗が白河の関を越えたことは歓迎すべきこと。これに刺激を受けた東北地方の球児たちが、来年こそは、東北地方に初の栄冠をもたらしてくれるものと期待しています。
 最後に、今大会の総括を。今大会は近年まれに見る混戦で、たくさんの波乱があったと思います。いえ、波乱を波乱と言えないほどの混戦だった、とも言えるかも知れません。それから、今大会にも素晴らしい投手が何人もいました。東北のダルビッシュを始め、横浜の涌井、秋田商の佐藤、千葉経大付の松本、修徳の斉藤、等々。しかし彼らはみな、強力な打線の前に打ち砕かれていきました。今大会は投手戦も多かったですが、それ以上に打撃戦が多かった。時代は打高投低の流れにありますが、今大会に於いても、その傾向は顕著だったと言えるかも知れません。


 何はともあれ、球児の皆さん、お疲れ様でした。
 次の栄冠を目指して、また頑張って下さい。ありがとう。